日旅People

柴田 宏樹

予期せぬハプニングを機転で乗り切る

 私は入社以来、法人営業を担当してきました。製薬会社や化粧品会社など、得意先は20社ほどです。もちろん新規開拓も行っています。最近は、主に会議や研修、お客様の招待旅行、インセンティブ旅行などを手がけています。
 これまでで特に印象に残っている仕事といえば、入社3年目に担当した招待旅行案件です。これはお客様が得意先をメジャーリーグ観戦にご招待するというもので、カナダ・アメリカを巡る8日間の旅でした。高校球児だった私も、添乗できることを楽しみにしていました。ところが、ツアーの最中に航空会社の経営問題が発生し、予約していた航空便が全て欠航に。あまり英語が得意ではなかった私は、振替便を手配するのに一苦労。幸い英語の堪能なお客様のご協力も得られ、ほぼ予定通りに日程を消化することができました。この仕事は、どんなに綿密な計画を立てても、予期せぬハプニングに遭遇します。そんなとき機転を利かせて、どうやって乗り越えるか、人間力が試されます。それがこの仕事の面白さでもあります。


人と出会える喜びと楽しみこそが仕事の醍醐味

 実を言うと私は、それほど旅行好きというわけではありませんでした。旅行が好きだから、という理由だけで旅行会社に入社すると、大きなギャップを感じるかもしれません。それよりも、たくさんの人と出会えることに喜びや楽しみを感じられる人、あるいはお客様の高いご要望や想定外のトラブルを乗り越えることに達成感ややりがいが感じられる人に、この仕事は向いていると思います。もちろん仕事柄、いろいろな土地で初めて見聞きすることも多いので、常に刺激を受け、新鮮な感覚を持ち続けながら仕事ができると思います。
 基本的にはお客様のご要望にそってプランを立てますが、自分なりに一工夫してご提案できたとき、そしてお客様に満足いただけたときに最も充実感が得られます。最近は、ブームやトレンドをうまく活用した旅行ツアーを組んでみたいと考えています。こうした自主性を尊重してくれるところが、日本旅行の強みだと思います。


私の旅MEMORY

未来の定番観光地を探しに海外を訪ねる

 以前は、よく会社の先輩と、あまりパッケージ化されていない国々へ視察を兼ねたプライベート旅行をしました。無名だったころのドバイ、中国の昆明や麗江、セブ島などです。中でも印象的だったのはロシア。7時間ほどシベリア鉄道に揺られながら、ウラジオストクからハバロフスクまで行きました。華やかな他の観光地とは明らかに異なり、モノトーンな雰囲気が漂う、とても不思議な国でした。


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