コース攻略法(100キロコース)
- 1.最初の15キロは眠気さまし
- 早朝5時、あたりはまだ暗闇です。日の出がやってくるまではゆっくりペースで眠気さまし。今日の調子を確認しながら、そして一緒に走っているランナーたちと声をかけあいながら、ゆるゆると8キロ地点の見附島(軍艦島)を目指します。最初の20分は真っ暗で携帯ライトでももっていれば安心ですが、少しずつ目が慣れてきます。朝焼けの軍艦島に到着。エイドも既設トイレもあるので、ここで一息。ついでに砂浜にある鐘を鳴らして、今日のゴールを祈願しましょう。再び、来た道をもどり、すれ違うランナー同士、エールをかわします。スタート近くの市街地までもどり、北に進路を変え、国道249号線に入ります。途中、市街地で少し道幅が狭くなるところもありますので一列に注意して走ります。7時前、ご近所の皆さんもそろそろお目覚め、農作業を止めて応援してくれます。手をふってこたえましょう。少しは気持ちが紛れます。これからやってくるダラダラ坂道を前に、田園、里山の景色を眺めながら、気持ちをじわじわと高めていきましょう。
- 2.一生懸命登らない、下らない八田郎峠(22キロ~35キロ)
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25キロを過ぎ、じわじわと上りがやってきます。でも、ここで頑張らないで。だらだらした上りはなかなか終わりません。上り坂なんて気持ちをもたず、ちょっと斜めになっているんだ程度の気持ちで淡々といきましょう。気がついたら珠洲市と輪島市の市境の八田郎峠に到着です。意外や意外、実はすごく登ってきています。標高は200メートルくらい、下のほうを見るとけっこうな崖です。ここから、いっきにスピードアップして下りきりたい気持ちはわかりますが、ここは一生懸命おりないで。おり切ったら、もう一回、峠がやってきますから。
- 3.久しぶりの民家、さぁもうひと山(37キロ~42キロ)
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八田郎峠を下り切ると久々にみる集落です。36キロ地点の町野エイドです。早い人で8時ごろ、普通の人で10時くらいでしょうか。このあと、やってくるのが舟木谷峠です。八太郎峠ほどの高さはないものの、実はこの峠は千枚田を折り返した復路でもう一度、通ることになります。下見がてら上っていきましょう。
- 4.海はまだか?千枚田はまだか?(42キロ~45キロ)
- 見附島でちらっと見た海、あれから何時間たったことでしょうか。「まったく能登の海を満喫できないじゃないか?!」と皆さん思っているはずです。ようやく御陣乗太鼓で有名な名船地区に到着です。海に鳥居が立っています。小さな漁港を通過します。やっと海、ここから平坦?と思いきや、ごめんなさい。千枚田は海面から50メートルの高さにございます。折り返しまであともう少し、海風に押してもらいながら登っていきます。(もしかすると向かい風??)千枚田には第一関門(45キロ/6時間20分)があります。第1回大会のこの地点までの通過率は96%です。まだまだ余裕ってところでしょうか。さて、ここで気持ちをもう1回、引き締めましょう。また、あの舟木谷峠に戻るのですから。
- 5.目指せ!曽々木海岸(第二関門 58キロ)
- 舟木谷峠を下り切り、町野の集落に出た後は、今度は再び海岸線を目指し、北に進路をとります。このあたりは秋の収穫を終えたばかりの田園風景を楽しんでください。あっという間に58キロ地点の曽々木海岸に出ます。ここは第二関門が設置されております。昨年の通過率は96%です。こちらのエイドにはパスタが用意しておりました。いまさらカーボローディングというわけにはいきませんが、これもゲン担ぎ、炭水化物をいれておきましょう。この後、長いトンネルが3か所ございます。暗くて、狭くて、危ない??心配なかれ。この3か所のトンネルはランナーのために片側車線規制いたします。安全に走ることができます。ただそうはいっても暗いものは暗いので転ばないよう注意して走行しましょう。
- 6.いよいよ海岸線、淡々と進め(58キロ~73キロ)
- トンネルを3つ抜けると塩田村に到着します。このあたりには何箇所か昔ながらの製法で海水から塩を作っています。もちろん、エイドでもこのミネラルたっぷりの珠洲塩を用意しています。次に目指すのは、地元子供たちが祭囃子を奏でる自然保養村エイド(73キロ)。ここは、唯一、着替えができるエイドです。さっぱり、もしくは夕方の冷え込みの対策を考えて着替えを預けえておくといいと思います。能登塩で作ったおにぎりとお味噌汁を飲んで、子どもたちとハイタッチをして、リスタートです!
- 7.待っていました最大の難関『ラケット道路』78キロ
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気分一新、海岸線をのらりくらり進みます。80キロ弱、ちょっとの坂道でも急こう配に感じるこの地点、本コース最大の難関「ラケット道路」がやってきます。後ろを見ずに、そしてもし、近くに仲間がいたら一緒に足をとめないで登りましょう。いくら遅くともランニングスタイルで登り切りましょう。なぜなら、ここを登れば、元気ハツラツオロナミンCが手渡されます!また、ここで歩くと、とてつもなく長~く感じます。海抜0メートルから登り切った椿峠の景色はサイコーです。登り切ったら、後は下りだけ??
- 8.聞いてないよ!「狼煙灯台関門」(85キロ)
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最大の難関をクリアしたあとは能登半島の最先端、狼煙に向かいます。ここには第四関門が設置されております。エイドのある狼煙の道に到着しますが、ここが関門ではありません。本当に最先端の禄剛崎の灯台に関門があります。そこは走るところじゃありません。一番の急こう配、つまり階段のような坂を登ります。灯台を折り返しコーンにしておりますので、ぐるっと回っていただきます。ランナーの皆さんからは『嫌がらせ?』と酷評されました。中には実行委員会に激怒してくる方もおりました。が、今年も「嫌がらせ」は継続です。
- 9.まだ終わらないアップダウン(88キロ)
- 狼煙エイドには能登丼事業組合の協力で「ランナー用アレンジ能登丼」が用意されています。能登で採れた山菜をしっかり煮込んだどんぶりです。必ず、食べていってください。 さて、最大の難関(いくつあるんだか…)を過ぎ、あとは能登半島の内海にはいっていきます。アップダウンも、もう少ないはず。と思いきや、もうちょっとおまけで用意しています。参加者の皆さんからはこの88キロあたりのアップダウンが精神的に一番、堪えたと言っておりました。でも、珠洲市内に戻るにはこの道しかないんです。
- 10.残り5キロはもう坂はない!
- 須々(すず)神社のエイドを過ぎるといよいよ残りわずかです。あと10キロです。がなかなか市街地になりません。というかコンビニもありません。(ちなみにコンビニがあるのは早朝走った軍艦島付近と、ちょっとしたスーパーがある曽々木海岸だけ)ところどころにしかない自動販売機が変わって応援してくれてます。夕方も18時を回ると薄暗さから真っ暗になってきます。制限時間ぎりぎりの方は、小さいヘッドライトを持参されると安全だと思います。ラスト3キロ、あとはまっすぐスタート会場につきすすむだけ。珠洲市民がラストスパートを促します。しかし、制限時間ぎりぎりの方は、市内の信号待ちの罠に注意。本大会は交通法規厳守がルール、信号が赤であればちゃんと止まってもらいます。昨年はこの関門??にひっかかったランナーもいたらしいです。残り500メートル、会場の喧騒が聞こえてきます。いよいよ、この長い旅もエンディング、地元学生がゴールテープと珠洲焼完走メダルを持って、皆さんを待ち構えます。 「道は厳しく、人はやさしく」こんなフレーズがぴったりなこのコース。存分に能登人の優しさをご堪能いただけること間違いなしです。